円安が止まりません。
日本政府や財務省の為替介入なんてヒゲが出るだけで、全く効果がありません。
やはり、日米の金利差の影響は大きく、金利差を解消しない限りは円からドルにお金が流れていきます。
円安を止めるには日本の金利を上げるか、ドルの金利が下がるしか道は無さそうです。
米国はこれからも金利を上げ続けます。
現在は、それが織り込まれて、ドルが買われている状態です。
噂で買って、事実で売るという状況の、『噂で買う』が今行われています。
世界的にドルにお金が流れているのは間違いないのですが、特に世界中に保有されている円は今後も金利が上がらないのですから、ドルに交換される筆頭になっているわけです。
アベノミクスだ異次元金融緩和だともてはやされて、お金を刷りまくっても日本の国力は上がることはありませんでした。
低金利政策をとっていた米国、欧州は経済が復活してインフレになりました。
ところが、日本はデフレ脱却というのが目標を達成しないまま、悪いインフレになってしまったわけです。
アベノミクスの提唱者である安部元首相は既にこの世にいません。
黒田日銀も任期満了が近いです。
黒田日銀は、金利を上げることも無く、任期が終わるまで、だんまりを決め込んで現状維持でしょう。
このまま円安が進んで、日本国民はゆでガエルのようにゆっくりと殺されていくのでしょう。
日本人は、日本のメディアのニュースばかり見て、日本はまだ大丈夫だと安心しています。
日本のニュースは日本人が喜ぶような内容しか書かれないので、そのまま真に受けていては世界から取り残されます。
戦争のリスクがあっても、円は買われませんでした。
円安がどんどん進んでいます。
有事の円買いとは昔話になっています。
円は安全な通貨とはみられなくなっているということです。
円を持っていることに価値が無いと世界中から見られていることに気が付くべきでしょう。
円の価値は国力をそのまま表しています。
国力とはGDPのことです。
日本はGDPが全く上がらず、30年近く停滞しています。
それがデフレということで、アベノミクスを導入し、デフレを脱却を目指したわけです。
しかし、今ではアベノミクスが成功したという人はいないでしょう。
アベノミクスは失敗に終わりました。
海外から輸入する製品は円安の影響で、軒並み値上がりします。
さらに、海外もインフレの影響で商品を値上げしていますから、為替の影響以上に値上がります。
しかし、景気は世界的に後退しており、日本の世帯収入が今後増えるわけではありません。
円安はいいことだ、という論調は輸出して外貨を稼ぐ時だけですが、海外マーケットで通用している製品がいくつあるでしょうか？
日本の電化製品は海外ではほぼ流通していません。
日本マーケットに向けてガラパゴスな開発ばかりしているので、海外では競争力がなくなってしまっています。
半導体チップを購入すれば、システムが簡単に組めるようになってしまったので、壊れにくい、安い商品がいくらでも流通しています。
今では、韓国や中国の方が圧倒的に海外マーケットでは強いです。
日本の製品で、唯一世界で売れているのは、自動車ぐらいじゃないでしょうか。
日本国内で生産した商品を海外に輸出するのであれば、円安のメリットはあるでしょう。
外貨建てでみれば海外では安いから、競争力もあります。
しかし、現地生産しているとなれば、円安のメリットはないのです。
そもそも、輸出商品だとして、材料を輸入に頼らずに生産していなければ、結局は円安の影響をうけて材料費が高騰してしまいます。
円安で嬉しい人は、外貨を持っていた人が円換算で資産が増えたということぐらいでしょうか。
日本というのは、輸入に頼っている国ですから、円安になっていいことは無いのです。
円安になると、海外旅行で日本に来る外国人が増えます。
そういう旅行者を相手にしている商売は、売り上げが上がる可能性はあります。
しかし、世界的な不況になれば、外国人が海外旅行に行く回数も減る可能性が高いので、開店休業状態になるかもしれません。
